「トンカ書店×花森書林 -はじまりは2005年-」8/21まで開催

 「元町映画館ものがたり」でご近所の素敵なお店として取材をさせていただいた花森書林さん。前身のトンカ書店時代からの店主、森本恵さんが、場所を移転し、元町映画館から徒歩3分の至近距離に、弟の頓花慎太郎さんと共同経営でオープンさせたお店は、いつも地域の人たちの寄り場となり、サブカルファン、レトロ雑貨ファンなども足繁く通い、恵さんや慎太郎さんとの会話を楽しむ、そんな素敵な場所でした。


 5月末からの休業を経て、7月17日から個展「トンカ書店×花森書林 -はじまりは2005年-」の開催とともに、営業を再開した花森書林さん。そこには、恵さんが旅立つというとても悲しい出来事があったのです。神戸中が悲しみに暮れるお別れでしたが、新たに慎太郎さんが店主となっての営業再開で、トンカ書店時代からの歩みを振り返る展示が行われています。


 なつかしい青に白抜き文字の「ザックバランな古本屋 トンカ書店」の看板。当時の写真や取材記事もあります。


 そしてありがたいことに、「元町映画館ものがたり」の花森書林さん取材箇所に付箋を貼って、展示していただいています。発売当初、恵さんに「100冊ぐらいあれば持ってきてほしいです。たくさんあればあるほど、インパクトがありますから」と言っていただき、納品されたばかりの本をどっさり運んだところ、発売日=映画館の誕生日(8月21日)ということで、バースデーケーキをイメージした素敵な陳列をしてくださり、愛を感じずにはいられませんでした。数ヶ月間、レジ前のエンド陳列を続けていただき、「本のおかげで、お客さまと映画館や映画の話が弾んでよかったです!』とおっしゃっていただいたことが、どれだけ励みになったことか。



 恵さんの志を引き継いだ店主、慎太郎さんも、これを機会にもう一度「元町映画館ものがたり」をご紹介したいと申し出てくださり、早速映画館より納品しました。本を出版したことで、さらに深いご縁ができたことに感謝すると同時に、いつも映画館のことを応援してくださっていた恵さんのご冥福を心よりお祈りいたします。そしてご近所さんの新生、花森書林さんへ、映画鑑賞ついでに、ぜひお立ち寄りください!