オリジナル企画「Women's Film Week 2025」3/8国際女性デーより開催!

 

書籍「元町映画館ものがたり」にて、第5章に「■これからのジェンダーを映画で考える」というパートがありましたが、国際女性デーの3月8日から1週間、4本の女性監督作品を日替わり上映する「Women's Film Week 2025」を初開催します。

【国際女性デー】とは、女性の差別撤廃や参政権を求めて行われた20世紀初頭のデモを起源に、1975年に国連により制定された日で、今年で50年の節目となります。


 元町映画館とのコラボ企画「観読往来」でおなじみの神戸の独立系書店1003さんをはじめ、書店では国際女性デーに関連してのフェアをしているところも見られますが、なかなか映画館が通常営業の中で国際女性デーと関連するような上映企画を立てるというケースはなかったと思います。 記念すべき初開催のラインナップは名作揃いの4本!



●『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』
(1975年/200分/ベルギー・フランス合作)

日々の家事を淡々とこなす主婦ジャンヌ(デルフィーヌ・セイリグ)。無駄な電源はこまめに切り、食事に使った皿は次の料理を出す前に洗う。そんな彼女のルーティワークのひとつが〈売春〉であった。シャンタル・アケルマン監督が放った衝撃の傑作は、公開当時より再評価が高まり、〈サイト&サウンド誌〉の2022年度オールタイム・ベストワンに輝いた。


●『冬の旅(2K修復版)』
(1985年/105分/フランス)

可視化されにくかった女性のホームレス。アニエス・ヴァルダ監督は、若い女性(サンドリーヌ・ボネール)の〈屋根もなく、法もない=原題〉状況を、一切の感傷を拒否する容赦ない映像で表現。決して媚びないヒロインの強さが際立つ傑作。ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞。


●『子猫をお願い4K リマスター版』
(2001年/112分/韓国)

『はちどり』『わたしたち』『夏時間』『地獄でも大丈夫』など近年活躍中の女性監督たちがこぞって影響を受けたと語る韓国シスターフッド映画の金字塔。チョン・ジェウン監督は女性たちが生きづらい儒教的家父長制の社会をヴィヴィッドな青春群像劇として描き切った。ぺ・ドゥナの出世作。


●『映画 ◯月◯日、区長になる女。』
(2024年/110分/日本)

2022年、東京都杉並区長選挙で、岸本聡子を候補者として押し出したのは、草の根市民運動をしてきた女性たち。たたかえば世の中は変わる!同区に住む劇作家・演出家ペヤンヌマキがカメラを回し記録した、毎日映画コンクール・ドキュメンタリー映画賞受賞作。


会期中には以下のトークイベントも開催します。

・3/8(土)15:50-『ジャンヌ・ディエルマン~』上映後
「“女性映画”をめぐる4世代ガールズトーク」

登壇:岸野令子さん(映画パブリシスト)、江口由美さん(映画ライター)、住田明世(元町映画館理事)、石田涼(元町映画館スタッフ)


・3/9(日)15:50-『映画 ○月○日、区長になる女』上映後

登壇:ペヤンヌマキ監督、アルテイシアさん(作家)

※ペヤンヌマキ監督はリモート登壇、アルテイシアさんはリアル登壇となります


・3/12(水)18:30-『冬の旅』上映後

トークタイトル「映画と本 作品の中の女たち」

登壇:かとうさおりさん(NINE STORIES主催)、奥村千織さん(1003店主)


 改めて女性の生き様を見つめた作品に触れ、感想をみんなでシェアしませんか?皆様のご来場をお待ちしております!


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